大阪中高年ハイキングクラブ・ブログ 

大阪中高年ハイキングクラブ例会活動報告

ポンポン山・山系の春~谷から谷を歩くお花見例会~

4月10日(水) ポンポン山山系の春の花の観賞をテーマにAⅢの平日ハイクを行いました。参加者 10名。

 

1.計画概要

1)アクセス:JR大阪駅発8:56(新快速草津行)→9:11着JR高槻駅/(高槻市バス・中畑行)9:34発→中畑回転場着10:23 

2)コース:中畑回転場~森の案内所🚻~竈ヶ谷~ポンポン山~カタクリ保護地~杉谷~山鈷寺~善峯寺バス停🚻(→阪急東向日又はJR向日町🚻)

3)距離時間等:時間:5時間 距離:約9km 累積標高:+600m-700m

4)山域の概要とコース設定:ポンポン山は、大阪府高槻市京都市西京区の境界に位置し、北摂山系に属する標高678.9mの山、高槻市及び西京区の最高峰です(山頂の二等三角点は京都市西京区に所在)。関西百名山でもあり、一年を通じて登山者/ハイカーが多い人気の山です。そして特に春、この山域の保護地では様々な花が咲き、賑やかで華やかな季節となります。

今例会は山系の立入規制区域内にある竈ヶ谷及び山頂の保護地に咲く山野草の観賞をメインテーマに、山系の春を楽しむ「山野草のお花見例会」として企画、実施したものです。

 

2.山行の記録

JR高槻駅から9時34分発の超満員の市バスに乗車、10時23分に中畑回転場バス停に到着しました。前日の朝までの雨もやみ、朝の冷え込みこそあったものの、素晴らしい天気です。10時30分中畑回転場バス停をスタートしました。

ここからポンポン山登山口のある大原野森林公園「森の案内所」までは距離にして約2Km半程、歩きながらのストレッチをしながら30分程のロード歩きとなります。京都市西京区大原野の集落を通りながらのんびりと歩きます。

 

11時05分 「森の案内所」登山口に到着しました。此処でトイレ休憩を取るとともに規制区域への立入許可手続きを行います。

 

11時20分 「森の案内所」登山口を出発、西尾根コースへと進みます。出灰川沿いの道を凡そ400m進むと竈ヶ谷への入口ポイントに到着します。此処で小川を渡渉し谷に入ります。前日までの雨のためか、いつもに比べ水量が多めです。登山靴を濡らさないため、此処で用意してきたシューズに履き替えます。

 

先ず、最初の渡渉です(他のグループでは水量が多い事を想定されてなかったのか、私達の渡渉を見守っておられました)。

 

竈ヶ谷は杉の多い谷ですが、気持ちの良い谷の景観が続きます。渡渉を繰り返しながら、沢沿いの道を進みます。少しずつコース横にミヤマカタバミが目につき始めますが、今年はまだ少ないです。

 

その後も渡渉を繰り返し、やがて自然林の多い谷へと進みます。沢の渡渉を楽しみながら歩きます。

 

ようやくお花畑が出現、幾つかのお花畑が続きます。今はニリンソウ、ヤマルリソウ、ヤマブキソウイチリンソウヒトリシズカなどが咲き始めていました。今年は3月が寒かったためか花の開花は昨年に比べ10日程遅れています。見頃はもう少し先の様です。

 

渡渉を繰り返しながら距離約2km、標高差50m程の谷を歩きながら山野草の花を楽しみます。それでは、この谷に咲く花々を幾つか見て行きましょう。 

キツネノカミソリのお花畑。開花見頃は概ね7月下旬~8月上旬です。)

 

渡渉しながらの歩きや山野草の花々を楽しんだ後、12時00分 谷から尾根へと上る分岐に到着しました。此処で小休止、渡渉で濡れた靴から登山靴に履き替えます。

(10回程の渡渉、皆さん童心にかえったように楽しまれていました)

 

12時20分 休憩の後、此処からは谷を巻きながらつづら折りの道を上り、ポンポン山の西尾根へと進みます。途中一部痩せている道もあり、集中して歩きます。上りきるとやがてクヌギなどの自然林が広がっていました。12時20分 西尾根に合流。この辺りも落葉樹林の自然林が広がっています。新緑には少し早いですが、気持ちの良い自然林です。 

 

合流地点からはポンポン山山頂まで西尾根コースを進みます。自然林が多く、気持ちの良い尾根道が続きます。13時前「リョウブの丘」へ到着、此処で休憩を兼ねて遅めの昼食をとります。

 

13時17分 リョウブの丘を出発、15分程歩き、やがて最後の階段状の道を上りきるとポンポン山山頂です。

 

13時30分 ポンポン山の山頂に到着しました。広い山頂にはベンチやテーブルもあります。せっかくの関西百名山の山頂です、5分程休憩をとり、展望を楽しみます。所々、木々により眺望が遮られる所もありますが、概ね360度の展望が楽しめます。東には京都市街地や遠く滋賀の三上山、北には愛宕山や地蔵山、西には北摂丹波の山並、南には三川合流域や醍醐・生駒の山並が見えます。春霞のためか遠望は十分にすっきりしません。


 

13時35分 休憩後、東海自然歩道を東に進み、ポンポン山のカタクリ自生地に到着しました。しばらく此処でカタクリの花を観賞します。皆さんそれぞれ思い思いに写真を撮るなどして楽しみます。

カタクリは隣の小塩山が有名ですが、ポンポン山山頂近くにあるカタクリ自生地も決して劣るものでありません。むしろ此方の方が人も少なく、静かにゆっくり観賞できます。それでは、カタクリの花の様子を見て行きましょう。

 

もう少しゆっくりとしたかったのですが、帰りのバスの関係もあり、13時50分 花の観賞を終え、先に進みます。傾斜の穏やかな杉谷コースを下ります。14時25分 杉谷集落に到着、そして三古寺へ進みます。

 

15時 三古寺へ到着。小休憩と京都市内の展望を楽しんだ後、15時5分 善峯寺バス停へ事故無く下山しました。距離9.8km、累積標高+500m・-650m、歩行時間3時間40分(休憩時間を除く)のポンポン山山系の春を楽しむ、「山野草のお花見例会」でした。SLのKさん、参加された皆さん、お疲れ様でした。ヒヤリハット無し。

山行終了後、阪急東向日駅近くの店で反省会を行い、全日程を終えました。

 

 

3.山行を振り返って                                     

都市の近郊にあり、豊かな自然が残るポンポン山は登山口も多く、コースも様々に設定でき、四季折々に楽しめる山です。

今回の山行は山野草の観賞をメインテーマに、山系の春を楽しむ「山野草のお花見例会」として、京都側の大原野森林公園の「森の案内所」登山口から竈ヶ谷のお花畑やポンポン山山頂近くのカタクリの自生地を回るコースで企画実施しました。

幸いにも天気に恵まれ、谷のお花畑では花の開花は遅れ気味でしたが、ヤマルリソウ、ニリンソウなどの花を見つける事ができました。一方、カタクリ自生地では開花が遅れた事が幸いし、まさに見頃、見事なお花畑が広がっていました。

現在、山系のお花畑は獣害対策のためネットで保護されていますが、「元来日本の里山山野草が咲く豊かな山であった」事が窺えた山行にもなりました。カタクリの花の見頃はこの先短いですが、谷筋の山野草はまだ咲き始めたばかり、これからが本番です。

また今回は沢の水量の多い事が予想され、追加で渡渉時に使う靴の準備を依頼しました。皆さんしっかり準備して頂き、お陰で花ばかりでなく10回程の沢の渡渉も童心にかえった様にしっかり楽しむ事ができました、感謝です。

この季節のこのコース、一度は歩いて頂きたいですね。

 (文責:No743)