7月2日(日)実施予定の横山岳例会(BⅡ)は前日までの大雨の影響により中止、この為6月18日(日)に行った下見山行の様子を報告します。
横山岳は、滋賀県長浜市にある伊吹山地の標高1,132 mの山です。関西百名山でもあります。この山の急登は広く知られていますが、ブナの原生林が広がり、花の山としても有名で、5月の花の季節は1年の内で登山者で最も賑わいます。
アクセス
大阪駅7時30分発新快速→木ノ本駅9時24分着//タクシー→白谷登山口9時50分着
コース
白谷登山口→経ノ滝→五銚子ノ滝→横山岳西峰→横山岳東峰→東尾根→東尾根コース
登山口→白谷登山口の周回(白谷本流~東尾根コース)
参加者
3人
10時05分 白谷登山口をスタートしました。
白谷登山口には、登山案内図の看板が設置され、広い駐車場、トイレ、小屋があります。小屋の中を覗くと、「杉野山の会」さんの厚意でプリントされた地図等が置かれ、また横山岳第50回山開式記念の、アドベンチャーレーサー田中陽希さんの講演会(2021.11)の看板等も展示されていました。地図はありがたく使わせて頂きました、感謝です。
登山口からは、網谷川の支流の沢沿いの道を歩きます。ここ数日、好天にも恵まれ、沢の水量は落ち着いていました。気持ちの良い道です。
白谷本流コースでは、渡渉が10回程あります。滑りやすく緊張を強いられる所も何箇所かありました。今日は水量が少なかったのですが、雨の後の増水時には危険が増します。安全に歩くためには沢の水量の見極めが必要です。
10時58分 経ノ滝に到着しました。途中、名も無い小さな滝も沢山ありました。
経ノ滝で小休憩を取った後、更に先へ進みます。沢を登る箇所もあります、雨の後は水量のある川となります。梅雨の季節は水量の見極めなど、特に注意が必要です。
立派な滝が見えてきました、、、更に進みます、、、すると、、、。
五銚子ノ滝が見えてきました。このコースで一番大きな滝です。
11時45分 五銚子ノ滝に到着。スケールの大きな滝です、標高690mの所にあります。歩き始めて1時間40分、しかし歩いた距離はまだわずか2km程度です。この先、山頂まで距離は1km程度あります、高度も450mほど上げねばなりません。
振り返ると、、霞んでいますが、琵琶湖方面です。
五銚子ノ滝からは更に厳しい登りとなります。目いっぱいの登り、ブナの森を楽しむ余裕もありません。
圧倒的なブナの原生林です。ブナの森の中の厳しい登りが続きます。足だけでなく両手も使いながらよじ登ります。両腕にも力が入ります。
13時20分 あと100mの標識、もう少しの所まで来ました。
ようやく、空が低くなってきました。頂上はもう少しです。
13時35分 横山岳西峰(1132m)頂上に到着。実に3時間半の登りでした。残念ながら山頂は木々に囲まれ、展望には恵まれていませんでした。日陰も無く、小休止して東尾根へと進みます。
東尾根ルートに進みます。凄いブナの原生林の森です。青空とも良く似合います。
綺麗、美しいとの言葉では言い尽くせません、それ程に横山岳のブナの森は感動的でした。
木々の隙間からは山並も見えます、福井県側、余呉町の山並の様です。
稜線に出て、視界が開けてきました。スケールの大きな展望です。
爽快な稜線です、山並みも綺麗です。
14時30分 横山岳東峰(1132m)へ到着。横山岳は二つの頂きがある双耳峰の山です。
更に爽快な稜線歩きが続きます。
少しずつ下り、高度を下げて行きます。
登山道の両端には、何とトクワカソウ(イワウチワの変種)の株、株、株。花の季節は終わっていますが、ビックリするほどの大群落です、延々と続いていました。さすが花の横山岳、半端な群落ではありません。花の季節に再度来てみたい山です。
15時59分 東尾根コース登山口に下山、ようやく一息つきました。ここで、タクシー会社に迎えの配車を携帯電話で依頼しました。
夜這い橋(夜這いの水は橋の下の沢水の様です)に立ち寄る。この風習があった昔の共同体社会の時代には、此処の水を飲んで女性宅に通っていたのでしょうか。その後、白谷登山口まで戻り、16時44分に本日の下見を無事終えました。(予約したタクシーに乗り木ノ本駅へ)
今回の横山岳下見山行は7月2日(日)実施予定の例会に向けて実施したものです。
花の季節は終っていたものの、白谷本流コースでは花の横山岳ならではの植物の豊富さが窺えました(このブログには記載していませんが)。そして10回程の渡渉、中には滑りやすい箇所もありました。急登も半端なし、特に五銚子ノ滝以降は1kmの距離を450m程登る激急登、両手を使ってよじ登り、山頂迄の高度を稼ぐ登りでした。これ程の長い距離の急登は関西では中々見られません。
一方、頂上からは東尾根コースを回りましたが、登りとはうって変わりブナの原生林と展望に恵まれた稜線が続き、気持ちの良い爽快なコースでした。琵琶湖周辺の山並や福井側の山並の展望も素晴らしい。またトクワカソウ(イワウチワ)の大群落の株も見られ、思わず花の季節を想像しました。
それにしても横山岳は半端でない山でした。ブナの原生林の素晴らしさ、東尾根の稜線の大展望。その一方、滑りやすい渡渉や厳しい急登があり、降雨時には沢の水量の見極めも必要で、手強く厳しい山でもありました。しかしそれだけに登り終えた後の達成感は大きなものがありました。やはり名峰、楽しい山でもありました。
今回は急登やブナの原生林、そして稜線の大展望が十分過ぎる程楽しめましたが、次は季節を変えて、叶うなら横山岳が登山者で最も賑わう花の季節に来たいものです。