10月22日 京都美山、芦生の森トレッキングAⅢハイクを行いました。参加者は16名。
1.計画概要
アクセス:JR大阪駅(快速)6:39発→JR園部駅8:20着/バス(芦生山の家送迎バス)8:30発→芦生山の家9:40着/10:00出発→佐々里峠10:20着
コース:南丹市美山町佐々里峠~雷杉~大杉群落域~雷杉~佐々里峠(→園部駅16:30着)
距離時間等:歩行時間/5時間 距離/約7km 累積標高/約400m。今例会は気象条件に関わらず実施するガイドツァーである事から、荒天など厳し目のトレッキング条件を想定、ランクについては、1ランク高くし、AⅢと設定しました。
芦生の森は京都府北東部に位置し、南丹市美山町に所在する原生的な自然が残る森です。そして北側は若狭の山々に隣接する京都北山の最奥部の山域にあたります。この森では京都大学の「芦生研究林(約4,200ha)」として持続的な保全と教育研究が行われてもいます。芦生の森は分水嶺域にもあたり、日本海型と太平洋型の気候帯が混ざり合う珍しい自然条件下にあり、日本国内においても他に例を見ない豊かな生態系が育くまれていると言われています。
京都大学の教育研究林である芦生の森は許可なく入林できません。今回、私達の会では、芦生の森の豊かな自然を知る為に京都大学の許可を受けた「芦生山の家」所属のガイドの案内によるトレッキングを企画、実施しました、その記録です。
2.山行記録
(1)園部駅から芦生山の家、佐々里峠までのアクセス
園部駅~芦生へは送迎バスでの移動です。参加者は早朝より家を出て8時20分着(早い方はその前の電車)の電車でJR園部駅に着きました。16名の参加者が全員集合している事を確認し、駅の西口に待機している送迎バスに乗車、芦生に向けて8時30分に園部駅を出発しました。
9時40分に芦生山の家に到着、此処で今日お世話になるガイドさんと合流。朝家を出てから此処来るまで、遠い人で凡そ3時間半から4時間近く?要しています。ちなみに私の場合は家を出てから3時間10分かかりました、遠いですね。
山の家で20分ほど休憩、簡単な打ち合わせを終え、10時、バスで佐々里峠へ出発しました。バスの中で芦生の森やトレッキングの概要、注意点をガイドさんから説明を受け、そして佐々里峠には10時20分に到着しました。
(2)トレッキングの記録
トレッキングは16名の参加者が3班に分かれ、各班にガイドさんがつく形で行われます。軽くストレッチ体操をした後、10時30分、佐々里峠の登山口を出発しました。
昨日の大荒れの天気から打って変わり、素晴らしい天気です、青空が広がり風も殆どありません。この上ないトレッキング日和です。そして流石に山深い山域です、様々な種類の木々やキノコなどが私達を迎えてくれます。
紅葉には少し早いですが、それでも木々の葉は少しずつ色づき始めています、芦生の森も秋色に染まりつつありました。紅葉の見頃は11月上旬から中旬との事ですが、森と青空が良く似合い、気持ち良く歩けます。
先に進むと苔むした森の景観が現れました。もののけ姫の世界、まるで屋久島の白谷雲水峡の様な景観です。
更に進むと風雪に耐えて地面を這うように成長した木、そして雷にも撃たれたのか?一方の幹だけが大きくなった巨木など、、
12時10分 雷杉のポイントに到着しました。雷杉は主幹が空洞になっています。落雷により主幹の内部が焼け落ちて焦げたとも言われている様ですが、今も生きていて緑の葉を茂らせています。
雷杉以外の巨木も次第に現れます、参加者と一緒に写真を撮るとその大きさが実感できます。
12時50分 少し遅めの昼食タイム、巨木を見ながら山の家で用意して頂いた山菜弁当を美味しく食べます。
13時10分 昼食後、荷物を残して芦生の森で一番大きな巨木へと移動します。そして集合写真、更には思い思いに写真撮影です。本当に巨大な芦生杉です。屋久島の縄文杉にも決して引けを取りません。
13時15分 思い思いに巨木を楽しんだ後、帰路につきます。
今度は巨木の前で班毎に写真を撮ります。1班、2班、3班の順です。ガイドさんと一緒に撮影する班も。
13時30分 雷杉まで帰ってきました。空洞の中に入り、上を見上げます。すると❤の形が、、屋久島に例えるのもどうかと思わないでもないですが、屋久島のウイルソン株の中から見上げる❤形と似ている様ではありませんか。
更に先へ進みます。自然のシイタケを見つけました。残念ながらこのシイタケは採る事はできません、が、、美味しそうですね、、。
14時50分 ようやくバスが待つ佐々里峠まで戻ってきました。歩行時間約4時間半、距離約6km、累積標高約400mの山行でした。ガイドさんの説明では17時頃バスに戻る予定でしたが、参加者が健脚揃いで予定より早く戻る事が出来ました。
山行を振り返って
芦生では、昨日、寒気の流入で大荒れの天気の様でしたが、今日は打って変わり天気に恵まれ山行日和の一日でした。ガイド料を払ってのトレッキングでもあり、天気に恵まれたのが何よりで、天気サマサマでした。
今回の「芦生の森例会」は現地のガイドさんの案内で、入森が禁止されている森の中に自生する芦生杉の巨木群落を巡るトレッキングでした。レディメードされたガイドツァーの中では最もハードなものです(最も登山と比べると緩いですが)。私事ですが、昨年個人的に芦生の森や京都北山の最深部の山域を歩く機会があり、その後改めてもう一度芦生の森をトレッキングしたいとの思いが残り、今年度の例会の行先として提案、採択され、この度実施したものです。
最も今回の例会は大阪から遠く、かつ16人がガイド料を払ってまでして実施した例会であっただけに、参加の会員全員が十分に楽しめ満足できたかが気になり、個人的には例会を楽しむどころでありませんでした。
しかし今回の例会が「参加された会員さんに満足して頂けたか」は別にして、少なくとも屋久島の巨木杉を彷彿させる様な巨木杉群(樹齢数百年~千年と言われる)、苔むす森(もののけ姫の世界)などの「原生の森」「豊かな大自然」が京都北山の最深域の芦生の地に今もなお残っている事は実感として受け止めて頂けたのではないかと思っているところです。
それにしてもやはり芦生の地は大阪から余りにも遠く、日帰りのトレッキングでは慌ただしいですね。また会の例会で芦生の森を訪ねる機会があれば、やはりその時は山の家で1泊してゆとりのある山行を楽しみたいものです。(文責743)
参加された皆さん、お疲れ様でした。